令和4年度 下期 電験3種 機械 問6
次の文章は、小形交流モータに関する記述である。
モータの固定子がつくる回転磁界中に、永久磁石を付けた回転子を入れると、回転子は回転磁界（ア）で回転する。これが永久磁石同期モータの回転原理である。
永久磁石形同期モータは、回転子の構造により、（イ）磁石形同期モータと（ウ）磁石形同期モータに分類される。（イ）磁石形同期モータは、構造的に小型化・高速化に適しており、さらに（エ）トルクが利用できる特徴がある。（エ）トルクは、固定子と回転子の鉄心（電磁鋼板）との間に働く回転力のことである。この回転力のみを利用したモータは、永久磁石形同期モータに比べて、材料コストが（オ）という特徴がある。
上記の記述中の空白箇所（ア）～（オ）に当てはまる組合せとして、正しいものを次の（1）～（5）のうちから一つ選べ。
| （ア） | （イ） | （ウ） | （エ） | （オ） | |
| （1） | より低い速度 | 表面 | 埋込 | リラクタンス | 低い |
| （2） | より低い速度 | 埋込 | 表面 | コギング | 低い |
| （3） | と同じ速度 | 埋込 | 表面 | リラクタンス | 高い |
| （4） | と同じ速度 | 埋込 | 表面 | リラクタンス | 低い |
| （5） | と同じ速度 | 表面 | 埋込 | コギング | 高い |
解答・解説
正解（4）
同期電動機の基本的な動作に関する穴埋め問題です。
同期機は回転子に界磁（永久磁石など）、固定子に電機子があり、電機子に三相交流電流を流すことで、回転子に回転磁界を印加します。
回転子にある永久磁石は、電機子の作る回転磁界に追従して、同じ速度で回転します。
永久磁石形同期モータは、埋込磁石形同期モータと表面磁石形同期モータに分かれ、埋込磁石同期モータはリラクタンストルクを利用できるのでトルクが向上します。
その分材料の調達費が抑えられ、コストダウンを図れます。
よって、
（ア）と同じ速度
（イ）埋込
（ウ）表面
（エ）リラクタンス
（オ）低い
となるので、正解は（4）です。
