令和4年度 下期 電験3種 機械 問13の過去問解説

令和4年度 下期 電験3種 機械 問13

次の文章は、電気通信に関する記述である。
電気通信において、信号に変換された情報を伝える媒体を伝送路と呼ぶ。伝送路などから混入し、送りたい信号を変化させてしまうことがある不要な成分を(ア)という。
身近な通信手段の一つとして電話がある。地域間をまたがる電話網において多数の通話を効率的に中継するために、1本の伝送路を用いて同時に多数の通話を伝送する技術を(イ)という。
無線通信では、送りたい情報を信号波と呼ばれる電気信号に変換した後、送信機によって、周波数のより高い搬送波と呼ばれる信号と合成し、(ウ)を作る。(ウ)を作り出したり、受信機において(ウ)から信号波を取り出す方式はいくつかある。
アナログ信号をディジタル信号に変換するA–D変換においては、アナログ信号の最高周波数に対して、その2倍以上の周波数で(エ)を行えば、(エ)された信号から元のアナログ信号を再現できる。これを(エ)定理という。
画像や音声、ビデオなどの情報をそのまま記録・伝送しようとすると、データのサイズが大きくなるために、データの(オ)が行われる。静止画像の代表的な(オ)方法としてJPEGという国際標準規格がある。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(ア) (イ) (ウ) (エ) (オ)
(1) 雑音(ノイズ) 輻輳 正弦波 標本化 圧縮
(2) 側波帯 多重化 変調波 標本化 伸長
(3) 雑音(ノイズ) 多重化 変調波 標本化 圧縮
(4) 雑音(ノイズ) 多重化 変調波 量子化 伸長
(5) 側波帯 輻輳 正弦波 量子化 圧縮

解答・解説

正解(3)

伝送路から混入する意図せぬ信号をノイズといい、信号を変化させてしまいます。

その他、用語の解説は以下のとおりであり、これをもとに穴埋めを行えば、正解は(3)であることが分かります。

多重化 1本の伝送路において多数の通話を伝送する技術です。1本の伝送路で1個の通話を伝達するよりも、伝送路の利用率を高めることができます。
輻輳 アクセスが集中することを言います。回線が混雑するので、通信に時間がかかり、応答が遅くなります。
標本化 時間軸を離散にします。元のアナログ信号に含まれる最大周波数の2倍の周波数で標本化を行えば、で示達信号から元のアナログ波形を復元可能になります。表補雲霞のことを、別名サンプリングとも言います。
量子化 信号の値を離散にします。連続データであるアナログ信号の大きさを最も近い量子符号に近似するので、丸め誤差が生じます。

なお、JPGは画像の圧縮をする国際規格です。文脈から、データ伝送において高速化したいので、圧縮し軽量化することが読み取れます。

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