令和5年度 上期 電験3種 機械 問6の過去問解説

令和5年度 上期 電験3種 理論 問6

次のような三相同期発電機がある。

1極当たりの磁束 $0.10\mathrm{Wb}$
極数 $12$
1分間の回転速度 $600\mathrm{min^{-1}}$
1相の直列巻数 $250$
巻線係数 $0.95$
結線 Y(1相のコイルは全部直列)

この発電機の無負荷誘導起電力(線間値)の値[kV]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、エアギャップにおける磁束分布は正弦波であるものとする。

(1)2.09  (2)3.65  (3)6.33  (4)11.0  (5)19.0

解答・解説

正解(4)

同期発電機の同期速度$N_0$から周波数$f$を計算すれば、

$$600=\frac{120}{12}\times f$$

$$f=60\left[\mathrm{Hz}\right]$$

となります。

同期発電機の起電力は、

$$E=4.44KfN\Phi=4.44\times0.95\times60\times250\times0.10=6327\left[V\right]$$

となります。

線間電圧になおせば、

$$V=\sqrt3\times6327=10958\left[V\right]\fallingdotseq11.0\left[kV\right]$$

となります。

よって、正解は(4)です。

同期発電機の起電力で、

$$E=4.44kfN\Phi$$

を覚えておいてください。

出題頻度はあまり高くないように思いますが、知っていないと解けない問題です。

ここで、$k$は巻線係数、$f$は周波数、$N$は1相の直列巻き数、$\Phi$は1極当たりの磁束になります。

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