令和4年度 下期 電験3種 機械 問3
次の文章は、三相誘導電動機の構造に関する記述である。
三相誘導電動機は、(ア)磁界を作る固定子及び回転する回転子からなる。
回転子は、(イ)回転子と(ウ)回転子との2種類に分類される。
(イ)回転子では、回転子溝に導体を納めてその両端が(エ)で接続される。
(ウ)回転子では、二次電流を(オ)、ブラシを通じて外部回路に流すことができる。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(ア) | (イ) | (ウ) | (エ) | (オ) | |
(1) | 回転 | かご形 | 巻線形 | スリップリング | 整流子 |
(2) | 交番 | かご形 | 巻線形 | 端絡環 | スリップリング |
(3) | 回転 | 巻線形 | かご形 | スリップリング | 整流子 |
(4) | 回転 | かご形 | 巻線形 | 端絡環 | スリップリング |
(5) | 交番 | 巻線形 | かご形 | スリップリング | 整流子 |
解答・解説
正解(4)
誘導電動機の分類に関する基本的な内容です。
誘導電動機は、固定子に三相交流電流を流すことで回転磁界を発生させます。
誘導電動機には「かご形誘導電動機」と「巻線形誘導電動機」が存在します。かご形誘導電動機は回転子溝に導体を収めて端絡環で接続されています。
かご形誘導電動機は構造が簡単で軽量であり、鉄道用のモータで広く利用されています。
巻線形誘導電動機は、回転子巻線をスリップリングを通して外部に取り出しています。
この外部回路に抵抗を挿入することで、二次抵抗の大きさを制御できます。
巻線形誘導電動機では、二次抵抗の調整によって比例推移が適用できます。
以上より、
(ア)回転
(イ)かご形
(ウ)巻線形
(エ)端絡環
(オ)スリップリング
となるので、正解は(4)です。
かご形三相誘導電動機の構造です。回転軸の導体棒は、端絡環で接続されています。また、二次回路を外部に取り出すことはできません。
巻線形三相誘導電動機では、二次回路をブラシとスリップリングで外部に取り出すことで、二次抵抗を調整できます。これにより、比例推移を使って速度やトルクを制御できます。