令和4年度 電験2種 2次試験 電力・管理 問6の過去問解説(送配電・変電・管理:需要率/負荷率/不等率の計算問題)

ある変電所から、配電線A、Bにより、下表に示す需要設備a、b、cに電力を供給しいているとき、次の問に答えよ。配電線はA、B以外にはないものとし、需要設備a、b、cの力率は全て$90\%$(遅れ一定)とする。

(1)需要設備a、b、cの最大電力$\left[{\rm kW}\right]$をそれぞれ求めよ。

(2)変電所の総合最大電力$\left[{\rm kW}\right]$を求めよ。

(3)需要設備a、b、cの平均電力$\left[{\rm kW}\right]$をそれぞれ求めよ。

(4)変電所の総合負荷率$\left[\%\right]$を求めよ。

配電線 需要設備 設備容量
$\left[{\rm kV・A}\right]$
需要率 負荷率$\left[\%\right]$ 需要設備間の不等率 配電線間の不等率
A a $9000$ $0.6$ $70$ $1.1$
B b $5000$ $0.7$ $80$ $1.25$
c $3000$ $0.8$ $60$

解答・解説

小問(1)

需要率は、設備容量に対しての最大需要(皮相電力)の割合を示す。

よって、需要設備a、b、cの最大電力をそれぞれ$P_{a-max}\left[{\rm kW}\right]$、$P_{b-max}\left[{\rm kW}\right]$、$P_{c-max}\left[{\rm kW}\right]$とおけば、単に需要率×設備容量×力率で計算できて、

$$\begin{cases}
P_{a-max}=0.6×9000×0.9=4860\left[{\rm kW}\right]\\
P_{b-max}=0.7×5000×0.9=3150\left[{\rm kW}\right]\\
P_{c-max}=0.8×3000×0.9=2160\left[{\rm kW}\right]
\end{cases}\tag{1}$$

となる。

(答)需要設備aの最大電力:$4.86×10^3\left[{\rm kW}\right]$、需要設備bの最大電力:$3.15×10^3\left[{\rm kW}\right]$、需要設備cの最大電力:$2.16×10^3\left[{\rm kW}\right]$

※回答時には有効桁に注意。

小問(2)

不等率は、最大需要の単純和と合成最大需要の比率を示すもので、以下の式で計算できる。

$${\rm 不等率}=\frac{{\rm 最大需要の単純和}}{{\rm 合成最大需要}}\tag{2}$$

※不等率は常に1以上になる。

需要設備b、c間においての合成最大需要$P_{b-c-max}\left[{\rm kW}\right]$は、

$$1.25=\frac{3150+2160}{P_{b-c-max}}\tag{3}$$

$$P_{b-c-max}=4248\left[{\rm kW}\right]\tag{4}$$

となる。

次に、需要設備a、b、c間においての合成最大需要$P_{a-b-c-mac}\left[{\rm kW}\right]$は、

$$1.1=\frac{4860+4248}{P_{a-b-c-max}}\tag{5}$$

$$P_{a-b-c-max}=8280\left[{\rm kW}\right]\tag{6}$$

となる。

(答)$8.28×10^3\left[{\rm kW}\right]$

小問(3)

負荷率は、平均需要の値が最大需要に対してどの程度かを示す指標であり、

$${\rm 負荷率}=\frac{{\rm 平均需要}}{{\rm 最大需要}}×100\tag{7}$$

で計算できる。

需要設備aの平均需要を$P_{a-ave}\left[{\rm kW}\right]$とすれば、

$$70=\frac{P_{a-ave}}{4860}×100\tag{8}$$

$$P_{a-ave}=3402\left[{\rm kW}\right]\tag{9}$$

需要設備bの平均需要を$P_{b-ave}\left[{\rm kW}\right]$とすれば、

$$80=\frac{P_{b-ave}}{3150}×100\tag{10}$$

$$P_{b-ave}=2520\left[{\rm kW}\right]\tag{11}$$

需要設備cの平均需要を$P_{c-ave}\left[{\rm kW}\right]$とすれば、

$$60=\frac{P_{c-ave}}{2160}\tag{12}$$

$$P_{c-ave}=1296\left[{\rm kW}\right]\tag{13}$$

となる。

(答)需要設備aの平均電力:$3.40×10^3\left[{\rm kW}\right]$、需要設備bの平均電力:$2.52×10^3\left[{\rm kW}\right]$、需要設備cの平均電力:$1.30×10^3\left[{\rm kW}\right]$

小問(4)

小問(3)の結果より、合成の平均需要$P_{a-b-c-ave}\left[{\rm kW}\right]$は、

$$\begin{align}
P_{a-b-c-ave}&=P_{a-ave}+P_{b-ave}+P_{c-ave}\\
&=3402+2520+1296\\
&=7218\left[{\rm kW}\right]\tag{14}
\end{align}$$

よって、総合負荷率は、

$$\begin{align}
\frac{P_{a-b-c-ave}}{P_{a-b-c-max}}×100&=\frac{7218}{8280}×100\\
&=87.173913043\left[\%\right]\tag{15}
\end{align}

となる。

(答)$87.2\left[\%\right]$

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