【R1 電験2種 2次 機械・制御 問1】誘導電動機の特性計算に関する計算問題

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この記事では、令和元年度 電験2種 2次試験 機械・制御 問1の過去問解説をします。

この問題は誘導電動機の特性計算に関する非常に基本的な問題です。

誘導電動機の等価回路の意味も含めて、確実に理解しておきましょう。

令和元年度 電験2種 2次試験 機械・制御 問1 問題文

三相かご形誘導電動機に関して、次の問に答えよ。

定格出力$5{\rm kW}$、定格電圧$200{\rm V}$、$4$極の三相かご形誘導電動機がある。この電動機を$50{\rm Hz}$の電源に接続して全負荷運転したとき、速度は$1 140{\rm min^{-1}}$である。また、この電動機の鉄損は$180{\rm W}$であった。一次巻線の抵抗を$r_1$、一次側に換算した二次巻線の抵抗を$r_2’$としたとき、それらの比が$\frac{r_1}{r_2’}=\frac{2}{5}$であった。簡易等価回路を用いて、この電動機の次の値を求めよ。ただし、機械損は無視する。

(1)同期速度$\left[{\rm min^{-1}}\right]$

(2)全負荷時の滑り

(3)全負荷時の滑り周波数

(4)全負荷時のトルク$\left[{\rm N・m}\right]$

(5)全負荷時の効率$\left[\%\right]$

解答・解説

問題文に「簡易等価回路を用いて・・・」とありますが、小問(4)までは等価回路なしで回答できます。

小問(1)

周波数$50\left[{\rm Hz}\right]$、$4$極なので、同期速度$N_s$は、

$$\begin{align}
N_s&=\frac{120}{4}×50\\
&=1500\left[{\rm min^{-1}}\right]\tag{1}
\end{align}$$

となる。

(答)$1500\left[{\rm min^{-1}}\right]$

小問(2)

全負荷時に$1440\left[{\rm min^{-1}}\right]$で回転しているので、その時の滑りは、

$$\begin{align}
s&=\frac{1500-1440}{1500}\\
&=0.04\tag{2}
\end{align}$$

となる。

(答)$0.04$

小問(3)

滑り周波数は$sf$で計算できるので、

$$\begin{align}
sf&=0.04×50\\
&=2\left[{\rm Hz}\right]\tag{3}
\end{align}$$

となる。

(答)$2.00\left[{\rm Hz}\right]$

小問(4)

定格出力$P$と、その時のトルク$T$について、

$$P=2\pi(1-s)\frac{N_s}{60}T\tag{4}$$

であるから、

$$5×10^3=2\pi×\left(1-0.04\right)×\frac{1500}{60}T\tag{5}$$

$$T=33.1740976644\left[{\rm Nm}\right]\tag{6}$$

となる。

(答)$33.2\left[{\rm Nm}\right]$

小問(5)

誘導電動機の簡易等価回路を解図1に示す。ここで、1次銅損、2次銅損、鉄損は、解図1に示している各部で発生しているものである。

解図1

誘導電動機の機械出力Pは、

$$P=3\frac{1-s}{s}r_2’I_2’^2\tag{7}$$

であり、全負荷運転であるので、

$$\begin{cases}
P=5\left[{\rm kW}\right]\\
s=0.04
\end{cases}\tag{8}$$

である。これより、

$$5×10^3=3×\frac{1-0.04}{0.04}r_2’I_2’^2\tag{9}$$

$$r2’I_2’^2=69.444444444\tag{10}$$

となる。

式(10)より二次銅損は、

$$\begin{align}
3r_2’I_2’^2&=3×69.444444444\\
&=208.333333332\left[{\rm W}\right]\tag{11}
\end{align}$$

と計算できる。

また、問題設定より、

$$\frac{r_1}{r_2’}=\frac{2}{5}\tag{12}$$

であるから、1次銅損は、

$$\begin{align}
3r_1I_2’^2&=3×\frac{2}{5}r_2’I_2’^2\\
&=\frac{2}{5}×208.333333332\\
&=83.3333333328\left[{\rm W}\right]\tag{13}
\end{align}$$

と計算できる。

鉄損は$180\left[{\rm W}\right]$であるので、誘導電動機のすべての損失は、

$$\begin{align}
180+208.333333332&+83.3333333328\\
&=471.666666664\left[{\rm W}\right]\tag{14}
\end{align}$$

電動機の効率は、

$$\begin{align}
\frac{出力}{出力+鉄損+銅損}×100&=\frac{5×10^3}{5×10^3+471.666666664}×100\\
&=91.379835516\left[\%\right]\tag{15}
\end{align}$$

となる。

(答)$91.4\left[\%\right]$

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この問題が難しいと感じたら、誘導電動機の特性計算の説明記事も読んでみてください。

上記記事では、誘導電動機の等価回路の意味も説明しているので、本問を解けるようになります。

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